今回は、ゴマフアザラシの「ゴマちゃん」で一世を風靡した4コマ漫画の名作「少年アシベ」を紹介します。
何度かアニメ化もされている有名な作品ですね。
ただし、原作は子供から大人まで楽しめるように作られたアニメとは違います。
ブラックユーモア、シュールネタ、ナンセンスギャグで彩られた青年(大人)向け漫画。
今回の記事では、この「少年アシベ」のおすすめポイントをご紹介。
病みつきになる「森下裕美」先生のセンスが凝縮された極上の4コマ漫画を堪能してください。
なお、本作品は全巻無料で読むことができます。(投稿日現在)
読み方については、この記事の最後に解説しますね。
少年アシベの作品データ
【作品概要】
ほのぼのとしたキャラクターが繰り出すシュールなネタと強烈なブラックユーモア。
作者の類まれなるギャグセンスが凝縮された4コマ漫画の名作です。
なお4コマギャグ漫画なので、基本的なストーリーはありません。
【作品データ】
作品名 | 少年アシベ |
作者 | 森下裕美 |
連載誌 | 週刊ヤングジャンプ(集英社) |
連載期間 | 1988年(昭和63年)~1994年(平成6年) |
単行本 | 全8巻 |
電子書籍 | あり |
少年アシベのおすすめポイント(個性的なキャラクター)
では早速、「少年アシベ」のおすすめポイントを紹介していきます。
まず本作についてですが。
ゴマちゃんというキャラクターが有名なので「ゴマちゃんの漫画」と思われている方も多いかと思います。
でも実際は、そうではありません。
この漫画の一番の魅力は、とにかく個性的なキャラクターが数多く登場するところ。
さらに、それらのキャラクターがそれぞれの個性に合った笑いを提供してくれるところにあります。
ですからゴマちゃんは数多く登場するキャラクターのひとり(一頭)に過ぎないと思ってください。
そして本作には、「不要なキャラクター」というものがひとりも存在しません。
全てのキャラクターを使い切っている点に、森下先生のスゴさ(上手さ)があるんですね。
そこで本作のおすすめポイントとして、多彩な笑いを提供してくれるキャラクターを何名かピックアップして紹介したいと思います。
アシベ&ゴマちゃん
まずは、本作の主人公である「芦屋アシベ(あしやあしべ・下図左)」少年と、マスコットの「ゴマちゃん・下図右」です。
アシベくんは、異様に声が大きい元気いっぱいの小学1年生。
ある日の学校帰り、通りかかったトラックから何か白い物体が落ちるのを目撃します。
「あ、魚だ!」と思い家へ持ち帰ったところ…。
ゴマフアザラシの赤ちゃんだと判明。
当初、魚だと思って食べようとしていたアシベ一家は、そのアザラシを「ゴマちゃん」と名付け一家の一員として迎え入れるのでした。
これがアシベくんとゴマちゃんの出会い。
以後ゴマちゃんは、アシベ一家のペット兼マスコットとして活躍することになります。
アシベくんの天然とも言える「悪意のない無邪気さ」。
プラス、ゴマちゃんの「擬人化した心情」が上手に笑いとして表現されています。
ゴマちゃんのキュートな可愛さは、やっぱりこの漫画の大きな魅力なのですね~。
アシベの父ちゃん
大工として働いており、ハチマキと腹巻姿がトレードマーク。
「べらんめぇ調」でしゃべる典型的な下町オヤジです。
しかし。
実は、ニースとマイアミに別荘を持っていてケンブリッジ大学を卒業した芦屋財閥の御曹司でもあります。
この設定(ギャップ)が秀逸!
作中からはその実態(大財閥の御曹司)をうかがい知ることはできません。
ちなみに、アシベの母ちゃんのことが大好きな家庭的な父ちゃんです。
※ 下図左がアシベの父ちゃん、右が母ちゃん。
(©森下裕美/少年アシベ)
アシベのじいちゃん
上記アシベの父ちゃんの父親(アシベの父方の祖父)であり、億万長者。
芦屋商事の社長として社内の人間を振り回す(振り回される)姿が、「笑い」として描かれています。
アシベのことが大好きで、アシベにも慕われている優しくて変わり者のおじいちゃんです。
なお、本作でアシベの親族として登場するのは両親とこのおじいちゃんだけですね。
(©森下裕美/少年アシベ)
ペッペッペッ・ソーランアレマ
アシベのじいちゃんの秘書を務めるギリシャ人の女性。
「ペッペッペッ・ソーランアレマ」は本名です。
美人で気だてが良く仕事もできる有能な秘書で、本作のヒロインのひとり。
当初、変な名前である以外はキリッとした真面目な秘書として描かれていました、が。
次第に周り(特にアシベのじいちゃん)に感化され、笑いのネタも提供してくれるようになります。
※ 下図左側の金髪がペッペッペッさん。
(©森下裕美/少年アシベ)
スガオくん
アシベの親友である阿南スガオ(あなん すがお)くん。
とても感性豊かな少年なのですが、無口で無表情なうえ目つきの悪い見た目から、両親とアシベ以外その内面を読み取ることができないという不思議な男の子です。
※ 悲しい時だけは涙を流すので分かる。
作中では、父親の転勤でネパールへ引っ越すことに。
ネパールから、シュールでブラックな笑いを届けてくれますよ。
アシベ大好きなスガオくんは、ママに作ってもらった「アシベ人形」を肌身離さず持っています。
天堂(てんどう)先生&鱶田(ふかだ)さん
アシベの通う小学校の天堂(てんどう)先生。
教師でありながら社会的常識に著しく欠けた人間で常軌を逸した天然ボケの男性です。
良く言えばアシベのような「悪意のない無邪気さ」を持った青年。
でもアシベくんと違って立派な大人ですからね~。
それ故、アシベのようなほのぼのギャグではなく、ちょっとイラっとするようなブラックユーモアを感じるキャラクターと言えます。
(©森下裕美/少年アシベ)
そして、そんな天堂先生に惚れている女子大生として登場するのが鱶田(ふかだ)さん。
天堂先生が好きすぎて一種のストーカーと化している彼女。
対して、彼女の好意に全く気付かない天堂先生。
このやり取りは、それだけでギャグとして成立してしまう面白さを醸し出しています。
(©森下裕美/少年アシベ)
なお、天堂先生は比較的初期から登場しますが、鱶田さんが登場するのは後半になってからです。
アッキー&ヒトシくん
王々軒(わんわんけん)という中華料理店でアルバイトをしているアッキー(本名不明)は、とぼけた顔をしたとぼけた性格の青年です。
語尾に「~なの」を付けてしゃべる彼は、わたしの高校時代の後輩にそっくりでして。
それだけで「ツボ」だった超個人的な理由によるお気に入りキャラです。
(©森下裕美/少年アシベ)
アッキーは性格的に腹黒い部分があり、ブラックなネタを担当します。(その辺も後輩にそっくりでした)
一方、ヒトシくん(本名:西尾ヒトシ)は、小柄なうえにハゲており常にパンツ一丁にコートを羽織るという変質者のような風貌。
そのため初対面の人には大抵引かれるキャラとして描かれています。
しかし実際には、変質者とは程遠い心優しい男性(おじさん?)で、いつもニコニコしてほのぼのギャグを振り撒いてくれるのです。
ちなみにヒトシくんは、登場以後最後までひと言も言葉を発しません。
(©森下裕美/少年アシベ)
ということで、わたしが印象に残っているキャラクター10名を紹介しましたが、本作にはまだまだ個性的なキャラクターがたくさん登場します。
ただ、こうして文章で紹介するよりも、実際の漫画の中身をご覧いただいた方が本作の魅力がお分かりいただけるでしょう。
冒頭でも紹介したとおり、「少年アシベ」は無料で全巻読むことができます。
ぜひ下の説明を参考に、平成初期の名作4コマ漫画を楽しんでください。
【少年アシベを無料で読みたい!というあなたへ】
では最後に、本作「少年アシベ」を無料で読む方法について説明します。
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